ScienceTeacherのブログ

中学校の理科の教員です。理科って思ってたより簡単だな、理科って面白いな、と思ってもらえるように作っていきたいと思います。

金星や月の満ち欠け

満ち欠けを説明するのに、部屋を暗くしてボールに光を当てる方法がよくあります。
でも、手間がかかるし、一度に見られる生徒の数も限られます。
お手軽に、しかも全員一斉に、金星の満ち欠けを確認できるのが下の写真の教材です。

赤丸が太陽、青丸が地球。半分黒く塗ったピンポン球が金星です。
ちなみに、ピンポン球と軌道のシートはマジックテープでくっつくようになっているので、自由に場所を変えられるし、黒板に貼り付けて見せることができます。

この状態で、青丸の方向(地球の方向)から、カメラで見ると4つの金星が全部違う形に見えるのが一発で分かります。これを教室のテレビに映して全員で見ます。

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「月の満ち欠けバージョン」もあります。

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さて、満ち欠けすることが理解できても、テストで正解してもらうためには別の指導が必要です。

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例えばこの図で、「右上の月は、地球からはどのように見えますか?」という問いにどのように答えを出すかです。私は、次のように指導します。

 1 月の幅で、地球の方に平行な線を引きなさい(緑の線)

 2 白と黒の境目から、1番の線と平行な線を引きなさい(黒の線)

 3 光っている方(白)の側に色を塗りなさい。(黄色の部分)

 4 地球から見て、光っているのは右?左? 「右です!」

 5 光っている部分は半分より多い?少ない? 「少ない!」

 

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6 右側が、半分より少なく光っているんだから答えは「右三日月」ですね!

 

これは厳密に言えば正しい名称ではないのですが、中学生の問題では気にしなくていいレベルだと思っています。だから「右三日月」、「左三日月」と使い分けます。
(光っている部分が多い場合は「右4分の3月」「左4分の3月」と教えています。こんなことばは多分ないと思いますが…)